「疲れ」の正体ってなんでしょう?

「あー、疲れた。」

この言葉、無意識のうちに発してしまうことも多いのではないでしょうか。疲れは体からのSOS、つまり体の声です。疲れという体の声を無視してひどくなると「病気」になってしまい、日常生活へ支障をきたすことも起こりかねません。

男女1万人を対象として内閣府が実施した意識調査によれば、新型コロナウイルスの影響が続く中、「コロナ疲れ」を感じると答えた人が70%を超えたことが分かっています。

夏の暑い時期、体調の変化も起きやすい中で長期にわたって蔓延するコロナウイルスの影響が相まっていつも以上に疲れを感じながら生活されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

疲れない体を作ることは免疫力が上がることにもつながります。このコラムを読んで、疲れにくい体をゲットしましょう!

「疲労」とは

それではまず、疲労についてお話ししていきます。

みなさんは腹痛になった時、どんな風にして治しますか?

何か食あたりした覚えはあるか、流行性のウイルスによるものかなど、まず原因を考えますよね。原因を明らかにしたうえで、必要な治療をすると思います。

疲労の場合はどうでしょう?何か原因を考えて対処したことはありますか?なかなか疲労の正体が何かについて考えたことのある方は少ないのではないでしょうか。

疲労とは、筋肉や神経の使い過ぎなどによって神経のバランスが悪くなり、体に不具合が生じている状態のことです。

つまり、神経のバランスが私たちの疲労には大きく関わっているのです。

ここでいう神経は大きく分けて自律神経と中枢神経がありますが、今回テーマとする「疲労」には自律神経が大きく関わっているので、このコラムでは自律神経にフォーカスして話を進めていきます。

私たちの身体は、呼吸をしたり、心臓が動いたり、腸が動いたりと無意識のうちに体が勝手に行なっていることがたくさんあります。この意識しないで行われていることを自律神経が司っているのです。

この自律神経は、日中に活動するために活発化する交感神経、夜間に休むために活発化する副交感神経に分けられます。簡単に例えると、「やる気満々」の状態を作る神経が交感神経、「ゆったりリラックスモード」の状態を作る神経が副交感神経です。

交感神経、副交感神経の特徴はそれぞれ下の表(表1)に記載しますのでぜひご覧ください。

表1.交感神経と副交感神経の特徴

私たちが生きていく中では常に自律神経が活動しており、交感神経と副交感神経は常に拮抗しあっています。つまり、交感神経が働いた後は副交感神経が働き、副交感神経が働いた後は交感神経が働くといったように、活動と休息のリズムを作って体の調子を整えているのです。

しかし、交感神経の働きが強くなりすぎたり、副交感神経の働きが強くなりすぎたりすると、これらのバランスが崩れ疲労が生じてしまうのです。

交感神経の働きが強くなった際に感じる疲労は「忙しすぎて常に疲れている」「常にイライラする」といった感覚になることが多いです。交感神経はやる気を出すための神経だから働きが強くなっていていいじゃないかと感じる方もいるかもしれません。しかし、副交感神経の働きが高まる機会が少なくなると、「副交感神経を刺激して休みたい」といった無意識の欲求が生まれ、甘いものなどを求めるようになってしまいます。また、さらにこの状態が続くと高血圧などの病気になってしまうこともあるのです。

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